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高大連携授業

サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト高大連携授業(講義・実験)実施

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 本校は平成23年度、(独)科学技術振興機構よりサイエンス・パートナーシップ・プロジェクトの採択を受け、 「ゼオライト」の化学 触媒から最新科学技術を学ぶ の主題のもと、北海道教育大学函館校との高大連携授業を中心に、工場見学や課題研究など、多彩な取り組みを3年選択授業の中で展開しています。9月7日・13日には、同大の松橋博美教授に来校頂き、福島第一原発事故の処理への活用の様子など、最新の技術や成果を交えた講義と、ゼオライトの性質を身近に体感するいくつかの実験を実施頂きました。


講座第1回(9月7日)

 3年化学Ⅰ・物理Ⅰ選択者を対象に、松橋先生による授業が行われました。はじめに、ゼオライトの性質や特徴などについて講義頂いた後、福島第一原発事故で放射線セシウムの除去にも使われている、ゼオライトの重金属イオン交換能力を調べる実験を行いました。まず、硫酸銅の青い溶液中にゼオライトを入れると、銅イオンがゼオライトに取り込まれて徐々に消えていきました。しかし、アンモニア水を加えると、銅イオンが外れて、鮮やかな青色が一気によみがえり、生徒から驚きの声が上がっていました。
 本校では東日本大震災の発生以降、募金活動やメッセージ入りタペストリーの送付など様々な支援活動を行っていますが、今回の実験や講義を通じて、現在も続く震災の現況を違った側面から考えてみる、貴重な機会とすることができたと思います。  


講座第2回(9月13日)

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 第1回に引き続き、松橋先生による授業が行われました。前半は、蛍光ペンの黄色にも使われているフルオロセインという物質の合成を行いました。白色の2種の原料と、触媒としてゼオライトを混ぜ、10分ほど加熱すると、黄色物質が出来上がり、青い光を当てると鮮やかな緑色の蛍光が浮かび上がりました。 後半は石油化学工業における最重要原料の1つ、エチレンの合成実験です。教科書では濃硫酸を高温に熱して合成する大変危険な合成法が紹介されていますが、今回は綿に染み込ませたエタノールをゼオライトとともに試験管に入れ、静かに加熱するだけで、安全に合成することができました。臭素水や過マンガン酸カリウム水溶液の脱色や、燃焼させてみるなどの方法でエチレンを確認する実験も行われ、各生徒は楽しみながら大変意欲的に実験に取り組んでいました。

工場見学(9月27日)

 先日行われた北海道教育大学函館校 松橋博美教授による講義や実験に引き続き、9月27日には出光興産株式会社 北海道製油所を訪問し、ゼオライトの代表的な産業利用例である重油の接触分解の仕組みをはじめ、苫小牧市の主要産業の1つである石油精製について理解を深めました。
 はじめに工場の概要について説明頂いたあと、ゼオライト学習の一環ということから、今回は特別に、接触分解装置を担当する技術者による、装置の仕組みや接触分解の要となるゼオライトの性質や課題点について講義頂く場を設けてもらいました。専門的な話も多くありましたが、各生徒とも熱心に講義を聞いていました。
 続いて、バスに乗り、工場見学へと出発しました。最初に工場を一元管理するプロダクション・センターを見学した後、バスで構内を一周しながら説明を頂きました。当日は天候や時期にも恵まれ、外洋シーバスに係留中の30万トン級タンカーや東北・北陸に石油製品を出荷するタンカーも見ることができました。また、緑化に力を入れている工場ということで、工場とは思えないような立派な庭園や桜並木も随所に見られました。
 今回は理科の授業の一環としての訪問でしたが、進路活動真っ最中の3年生にとっては実際に多くの人が働く現場を見ることができる、貴重な機会とすることができたようです。この見学を機に改めて「働く」ことの意義を再認識してもらい、今後の進路活動に生かしてもらえればと願っております。

(文責 理科担当・伊藤)


第1回

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第2回

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工場見学

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